屋根のリフォームをどう考えるべきか
一戸建てを長持ちさせるには
一戸建ての家を購入し、20年くらい住んで50~60歳近くになって、「今後20~30年住み続けるには、どういうリフォームをするべきか」と考える方は多いのではないか、と思います。
うちの場合は、屋根、外壁に何もせずに20年近く経ちました。屋根はスレートで、日の当たらない北側の屋根がコケか何かで変色しています。外壁のサイディングや、接続部のシーリング部に目立った劣化はありませんが、モルタル部はコケか何かで一部変色が見られます。いずれも、ひび割れ等の心配な劣化は見られません。
スレート屋根の寿命は
スレートの寿命を調べると、材質などでいろいろ異なるのですが、何も手入れしなければ概ね20~30年程度で、ひび割れができたりする恐れがあるようです。水が入り込んでしまえば、躯体に深刻なダメージを与えますので、予防的な措置が必要だと思います。
スレートを長持ちさせるには10年ごと程度に塗装をするのが費用を抑えめにできて良さそうです。ただ、家の周りに足場を組んで、シート等で被うための費用が20~30万円かかります。すると、屋根だけではなく、外壁塗装、雨どいの交換、昔ながらの地デジアンテナで屋根に立てているならその対応なども、必要に応じて一緒にやってしまったほうが効率的で費用の節約になります。
カバー工法での屋根リフォームをやってみた
スレートに塗装して長寿命化を図っても、また10年経ったら対応を考えなければならなくなります。20~30年延命化を図るのであれば、新しい屋根材への張り替えが必要です。うちでは、ガルバリウム鋼板という、薄く軽量で長寿命な鋼材を、既存のスレート屋根の上に張ってしまうカバー工法を選択しました。費用は屋根の面積や形状の複雑さに応じて異なります。うちは108㎡、屋根の構造は少し複雑で、複数社が200万円程度の見積もりでした。
外壁塗装、雨どいの交換、地デジアンテナの交換も同時に行うことにしました。地元で、ホームページがある工務店さんに見積もりをお願いをしました。まずしてくれたことは、屋根屋さん、塗装屋さん、配管屋さん、電気屋さん等の下見積もりを、工務店さんがまとめて提示してくれました。その金額で了解し、請負契約を結びました。請負契約というのは、その工務店さんが、工事の施工について責任を持つということです。今回は、見積もりをまとめてくれた営業の人が、着工後は施工管理・現場監督的なことをしてくれて、屋根屋さん、塗装屋さん等の職人さんもそれぞれ丁寧な仕事をしてくれて、隅々まで綺麗な仕上がりでした。
複数社の見積書を取っても、こういった仕事の丁寧さ等の違いのわかる情報はなく、金額だけではわかりません。職人さんの仕事ぶりの良し悪しも、作業の最初のうちではよくわかりません。うちはたまたま運が良かったが、見積もりのやり取りだけで良い業者さんを選ぶのは難しいな、と思いました。多少値段が高くても、地元で「普通に」実績を重ねている業者さんにお願いしたほうが、良い職人さんと出会える可能性が高いのではないか、と思いました。
施工は2021年。2022年に施工後初の夏を迎えます。屋根裏部屋や2階の部屋に断熱効果が明確に感じられるようだと、維持補修・長寿命化だけでなく、期待以上のプラス効果が出たものとして、お得感を味わえるかと考えています。